魚の主要アレルゲンには、パルブアルブミン、コラーゲンが挙げられ、どちらも魚類間での交差反応を示すことがあります。
コラーゲンを加水し熱加工して変性させたものがゼラチンであり、コラーゲンやゼラチンをタンパク分解酵素や酸などで分解し低分子化したものがコラーゲンペプチドになります。コラーゲンペプチドが主成分のコラーゲンドリンクが流通しており、魚由来コラーゲンペプチド含有ドリンク剤の摂取後にアレルギー症状が出現例も見られています。
グミ製品の主な原材料としてもゼラチンは使用されることが多く、豚ゼラチン、または牛ゼラチンの使用頻度が比較的高いですが、魚ゼラチンのグミもあり摂食後にアレルギー症状が出現することがあります。
3歳女児。豚・牛ゼラチンを含むグミや魚による即時型症状の既往はなく、魚ゼラチンを含むグミを初めて摂取し、アナフィラキシーを呈した。魚ゼラチン/パルブアルブミン特異的IgEは1.69/<0.10UA/ml、当該グミ抽出液の皮膚プリックテストは3+、当該グミの食物経口負荷試験は陽性で、魚ゼラチンアレルギーと診断された(出典・参照:相原陽香 西野誠 永倉顕一 柳田紀之 佐藤さくら 海老澤元宏 国立病院機構相模原病院小児科 魚ゼラチンを含むグミを摂取した後にアナフィラキシーを呈した1例)。
魚ゼラチンパウダーも流通していますが、魚ゼラチンと豚ゼラチンや牛ゼラチンとの間では交差反応性を示さないとみられています。
魚を摂食して症状が出現しなかった場合でも、製品内でゼラチンが高濃度に含有するグミや一部のガムでは、症状が出現する場合があることも示唆されていますが、原材料名の表記順でゼラチンが上位の製品などにおいては、初回摂取時は少量から試してみるのも良いかもしれません。
またパルブアルブミン、コラーゲン以外の魚アレルゲンであるエノラーゼ、アルドラーゼについても掲載したいと思います。
魚コラーゲン、コラーゲンペプチドと食物依存性運動誘発アナフィラキシー
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/3385
歯科治療によりアレルギー発症が判明した例~ゼラチンアレルギー
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/3712
カレーの王子さま 顆粒 アレルギー特定原材料等28品目不使用 60g
28kcal/1皿分(ルウ7.5g)あたり
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Shiori Itami
サンプルモニターで頂き、…