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イソギンチャクによるアレルギー

2022.03.25

投稿者
クミタス

クラゲ、イソギンチャク、サンゴなどの刺胞動物は、刺胞を持ちますが、人が触れるなどで袋状の刺胞が刺激を受けると、刺胞に存在する刺糸と刺針が飛び出し、触れた相手を刺すことがあります。 
ハタゴイソギンチャク、ハナブサイソギンチャク、ウデナガウンバチ、ウンバチイソギンチャク、フサウンバチイソギンチャク、スナイソギンチャク、イボハタゴイソギンチャクなどでの症状出現可能性があり、原因物質としては、タンパク質あるいはペプチドが主であるとも考えられており、全身性のアレルギー症状が出現することがあります。

イボハタゴイソギンチャクをを扱う業者である29歳男性。午前10時ごろ観賞用イソギンチャクの水槽を掃除していたところ、水槽の水がかかったが、そのまま作業を続けた。12時ごろから全身の蕁麻疹、呼吸困難が出現し受診。来院時、意識は傾眠、脈拍 116/mim、血圧 60mmHg。顔面、体幹、四肢に膨疹が著明で、左下肺部に喘鳴を聴取し、肝腎機能には異常なくlgE 1880u/ml、水槽の水によるリンパ球刺激試験は陰性であったが、イソギンチャクを homogenate した物質では陽性であった(出典・参照:長田佳子 米田一彦 冨田桂公 寺本英己 清水英治 鳥取大学 イソギンチャクによるアナフィラキシーショックの一例)

刺糸と刺針が飛び出す背景に、イソギンチャクにヒトが直接触れなくても周囲のマグネシウム濃度が海水よりも低くなった際に、外敵が近付いていると判断して刺糸を発射することがあるとの示唆もあります。原因物質についてはまた別途掲載したいと思います。

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