Author クミタスさん
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2022.06.26
天然ゴム製ラテックス手袋を着用して、皮膚の乾燥、痒み、ヒリヒリ感などが現れ、刺激性皮膚炎を生じることがあります。また、ラテックスアレルゲンが原因となり、皮膚の乾燥、痒み、紅斑、蕁麻疹、そして鼻水、くしゃみ、眼のかゆみ、喉のかゆみ、息苦しさ、喘息様症状が出現する場合があります。
ラテックスのアレルゲンとしては以下などが挙げられており、今までにもHev b 1、Hev b 3は手術頻度が比較的高い方(二分脊椎症の方など)における主要アレルゲン、Hev b 5、Hev b 6は医療用手袋着用の機会が多く、手袋内のパウダーを吸入する可能性の高い医療従事者における主要アレルゲンとの示唆もなされています(主要アレルゲン:アレルゲンに感作された50%以上の患者さんが感作しているアレルゲンコンポーネント)。
■ラテックスのアレルゲン
Hev b 1、Hev b 3、Hev b 4
・果物/野菜抗原との交差反応を起こし得るアレルゲン
Hev b 2、Hev b 5、Hev b 6.01、Hev b 6.02、Hev b 11、Hev b 8、Hev b 7、Hev b 12
ラテックスーフルーツ症候群の代表的な食品は以下になります。
比較的リスクの高い食品:アボカド、クリ、バナナ、キウイフルーツ
可能性のある食品:イチジク、パイナップル、パパイヤ、マンゴー、モモ、メロン、ジャガイモ、トマト、りんご、にんじん、セロリ、スパイスなど。
・オリーブ、シラカンバ、ブタクサなどの花粉抗原との交差反応可能性を起こし得るアレルゲン
Hev b 8
カバノキのプロフィリンと75%の配列同一性があるとの報告もあります。
・カビ抗原との交差反応可能性を起こし得るアレルゲン
Hev b 9、Hev b 10
2014年に日本ラテックスアレルギー研究会会員を対象におこなわれたラテックスアレルギーの発生状況調査においては、1999年に比べてアトピー素因(複数の物質にアレルギー反応を起こす傾向がある素因)のある方と医療処置頻度の高い方の発症割合が増加しており、またラテックスーフルーツ症候群の罹患率が増加していたとの報告も見られていますが、また最近の状況などもアップデートしていきたいと思います。
出典・参照:アレルギー総合ガイドライン2019
クリによるアレルギー
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/2337
ゴム製品中の物質による接触皮膚炎、アレルギー反応
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/3041
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