大豆加工品によるアレルギーについては、以下にも掲載しておりますが
特定の大豆加工品による食物依存性運動誘発アナフィラキシー
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/3655
豆乳摂取後の気道狭窄
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/2928
凍り豆腐（こおりどうふ（高野豆腐と凍（し）み豆腐の総称））によるアレルギーの報告も見られており、72歳女性では、納豆と凍り豆腐を摂取した直後よりアナフィラキシー症状が出現。プリックテストで凍り豆腐の絞り汁で（3＋）陽性、Gly m 4特異的IgEはクラス2陽性、納豆は陰性で、凍り豆腐によるアレルギーと診断されています。

・Gly m 4  　PR-10
花粉と関連した花粉-食物アレルギー症候群（PFAS）のアレルゲンと考えられており、豆乳摂取後のアレルギーにおけるアレルゲンである可能性が高い。シラカンバやハンノキ等のカバノキ科花粉の主要抗原であるPR-10（Bet v 1ホモログ）と高い相同性を持つと考えられています

凍り豆腐（高野豆腐と凍（し）み豆腐の総称）によるアレルギーにおいては、花粉と関連した花粉-食物アレルギー症候群（PFAS）の場合と、PFAS以外の大豆アレルギーの場合があるとの示唆もなされています。カバノキ科花粉やGly m 4に対する特異的IgEが陽性で、花粉症に関連したアレルギーが発症機序の主体と考えられる例の中でも、生の豆乳、豆腐、加熱した豆腐、加熱したもやし、高野豆腐、きなこなど広範な大豆加工食品にアレルギー症状が出現した例も複数見られたとの報告もありますが、今後も大豆アレルギーや他の豆のアレルギーについても引き続き掲載していきたいと思います。

出典・参照：原田晋 森山達哉 工藤比等志 はらだ皮膚科クリニック 近畿大学農学部 兵庫県立尼崎総合医療センター 凍り豆腐（高野豆腐）摂取後に発症したアナフィラキシーの1例 -―大豆加工製品によるアレルギーの発症機序に関する考察を含めて―
足立厚子 森山達哉 兵庫県立加古川医療センター 近畿大学 成人における大豆アレルギー追加報告14例のまとめ

納豆のアレルゲンについて
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/4291
あずきによるアレルギー（小豆アレルギー）について。ほかの豆への反応は？
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/2938