1. クミタス記事
  2. クミタス記事詳細

読み物

衣類が原因での接触皮膚炎において

2022.12.12

投稿者
クミタス

メガネのフレームや先セル、鼻パッドに使用される物質が原因となり、皮膚炎を起こす場合がありますが
メガネを使用していて皮膚炎を生じた場合
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/3245
以下などが使用されている衣類において、原因物質となり皮膚炎を生じる場合があります。
・ホルムアルデヒド(樹脂加工剤)
・繊維製品の染料
・ナフトールーAS、ナフトールーAS-D
・分散染料
・紫外線吸収剤
・防ダニ加工剤

衣類のホルムアルデヒド


ホルムアルデヒドは、衣類においては防縮、防しわ加工、形態安定加工などの目的で使用されることがありますが、皮膚刺激性があるため、家庭用品規制法によりホルムアルデヒドの基準が設定されています。
・出生後25月以降の児〜成人
肌に触れる繊維製品(下着、寝衣、手袋、くつ下、たび):75 ppm以下
かつら、つけまつげ、つけひげ又はくつしたどめに使用される接着剤も同様
・出生後24月以内の乳幼児
肌に触れる繊維製品(おしめ、おしめカバー、よだれ掛け、下着、寝衣、手袋、くつした、中衣、外衣、帽子、寝具):所定の試験方法で吸光度差0.05 以下または16 ppm以下
乳幼児においては口に含んでしまう恐れがあること、より皮膚の感受性が高いことを考慮し、対象製品を広く、規制値はより厳しく設定されています。

ホルムアルデヒドは、接着剤、紙(箱、ダンボール、台紙等)、タバコの煙、室内の壁、天井、押入、床フローリングなどの建築材料や、タンス、食器棚などの木製家具などにも使用されていますが、他の製品で使用されているホルムアルデヒドが、衣類に移る場合があり、例えばタンスの中に入れていていた衣類からホルムアルデヒドが検出されることがあります。
移染しやすい可能性がある繊維例:絹、毛
どちらともいえないとも考えられる繊維例:綿、レーヨン、ナイロン
移染しにくい可能性がある繊維例:アクリル、ポリエステル、ポリプロピレン

低減対策として
ホルムアルデヒドは、水に溶けやすく、洗濯をすることでも低減した調査結果が見られています。肌に触れる繊維製品は新品をそのまま着用するのではなく、洗濯をしてから着用することも対策の1つとして考えられています。また、現行にてホルムアルデヒドを発散する内装仕上げに使用する建築材料の規制や、ホルムアルデヒドを発散する建築材料を使用しない場合でも、家具からの発散があるため、原則としてすべての建築物に機械換気設備の設置が義務づけられ、例えば住宅の場合、換気設備が0.5回/h以上の機械換気設備(いわゆる24時間換気システム等)の設置が必要とする、シックハウス対策のための規制導入改正建築基準法が平成15年7月1日に施行されています。

他の原因物質についても改めて掲載したいと思います。

出典・参考:有害物質を含有する家庭用品の規制に関する法律
墨田区 ホルムアルデヒドの移染とは
大嶋智子、岸 映里、尾崎麻子、山野哲夫 繊維製品中のホルムアルデヒド実態調査および洗濯による低減について
シックハウス対策のための改正建築基準法

    {genreName}

      {topics}