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α-Gal 症候群のケースから〜マダニ咬傷

2024.04.02

投稿者
クミタス

主にウイルスを保有しているマダニに咬まれることにより感染する重症熱性血小板減少症候群 (SFTS)の患者さんは5月〜8月に多くみられています。また、マダニに咬まれることによる反応においては、マダニ咬傷後、マダニの唾液や消化管内に存在するα-Gal(糖類の一種)に感作され、α-Galを含む食物や薬剤を摂取した際にアレルギー症状を生じるα-Gal 症候群の場合があります。

マダニ咬傷によるアレルギー
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/3883
マダニ咬傷~小児においても
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/4271
豚肉によるアレルギー~Pork-cat syndrome、マダニ
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/2078
今回は、α-Gal 症候群を発症し、その後、マダニ回避により寛解したと考えられた報告について掲載します。

15歳女子。牛肉が原因と考えられたアナフィラキシーを呈し、α-Gal特異的IgE値が陽性であったことから本症と診断された。マダニ咬傷歴を有し、屋内外で多数のネコを飼育していたことから、マダニ回避目的でネコの屋外飼育が指導された。α-Gal特異的IgE値は、指導前の3.61から17か月後には0.40に低下。25か月後に行った牛肉負荷試験が陰性であったため寛解したと考えられた。本症例のα-Gal感作にはネコが重要な役割を担っており、本症例がマダニに刺咬されにくくなったことにより本症が寛解した可能性が考えられた(出典・参照:吉川英樹 マダニ回避指導後にα-Gal特異的IgE値が低下し寛解したと考えられたα-Gal症候群の1例)。

上記では、マダニ回避後にα-Gal特異的IgE値が低下していますが、他の報告なども今後掲載したいと思います。
血清アルブミンによるアレルギー①
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/4653

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