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染毛剤成分の酸化生成物が原因と考えられる症状出現例

2024.10.10

投稿者
クミタス

ヘアカラー(染毛剤)による接触皮膚炎においては、パラフェニレンジアミン (para-phenylene-diamine;PPD), パラアミノフェノール (para-aminophenol; PAP), メタアミノフェノール(meta-aminophenol; MAP) が原因物質と考えられる報告などが見られています。
蒸気吸入よる症状出現~染毛剤含有物質
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/3065
今回は、染毛剤成分の酸化生成物が原因と考えられる症状出現例を掲載します。

56歳女性、美容師。自身の染毛後2時間で全身に膨疹が出現し、デキサメタゾンリン酸エステルナトリウム注射液点滴と抗ヒスタミン薬およびH2ブロッカー内服の加療歴があった。 1カ月後、染毛後1時間で全身の膨疹、咽喉頭違和感、下痢と頭痛が生じ、デキサメタゾンリン酸エステルナトリウム注射液点滴と抗ヒスタミン薬およびH2ブロッカー内服で改善。 染毛剤によるアナフィラキシーの疑いで紹介受診した。
各成分でのオープンテスト, プリック・スクラッチテストはいずれも陰性で、酸化染料と酸化剤の混合物のオープンテストでのみ45分後に膨疹が出現し陽性と判断され、 染毛剤の成分の酸化生成物によるアナフィラキシーの可能性が考えられた(出典・参照:徳田真優, 三宅智子, 赤松由規, 前琴絵, 芦田日美野, 山﨑修, 森実真 岡山大学学術研究院医歯薬学域,皮膚科学分野 染毛剤の重合体が原因と考えられたアナフィラキシーの1例)。

上記は染毛剤の成分の酸化で生じた重合体が原因でのアナフィラキシーと考えられたケースになります。また他のケースなども掲載したいと思います。

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