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歯科治療後の症状〜アクリル酸エステル含有歯科製品

2023.03.21

投稿者
クミタス

アクリル酸エステルによる接触性皮膚炎~アクリル樹脂、レジン
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/2806 
でも掲載しておりますが、アクリル酸エステル含有の接着剤やジェルネイルに反応することがあり、アクリル酸エステルの経皮感作により、歯科材料など他の含有製品に皮膚の痒み、腫れなど症状や違和感を自覚することがあります。今回は歯科治療後に症状出現した方の例を掲載します。
 
18歳でネイルアートによる接触皮膚炎、20 歳代でまつ毛エクステンションの接着剤による接触皮膚炎の既往歴がある38歳女性。
歯科治療後に口腔内の痛み、口内炎が生じ、精査加療目的で受診。口腔内に潰瘍が多数あり、歯科治療後から生じたため歯科製品による接触皮膚炎を疑い精査。アクリレートシリーズと金属(鳥居薬品)のクローズドパッチテストが行われたところ、2- hydroxyethyl methacrylate(2-HEMA。メタクリル酸2-ヒドロキシエチル)、2-hydroxypropyl methacrylate(2-HPMA。メタクリル酸2-ヒドロキシプロピル)、ethylene glycol dimethacrylate(EGDMA。エチレングリコールジメタクリラート)が陽性であった。治療に使用された4つの歯科製品のうち3製品にアクリレート(アクリル酸エステル)が含まれていた。1つの製品には2-HEMAが含まれており、歯科製品内のアクリレート(アクリル酸エステル)によるアレルギー性接触皮膚炎と診断された。
口腔から歯科製品を取り除いた後、口腔潰瘍は改善した(出典・参照:中川倫代 古川真衣子 加藤毬乃 花田美穂 天野博雄 岩手医科大学皮膚科 ネイルアートでアクリレートに感作された後にアクリレート含有歯科製品によって生じた口腔内の接触皮膚炎)。
上記は過去にアクリルネイルとジェルネイルによる接触皮膚炎の症状が出現しており、多くのジェルネイルに含まれている2-HEMAに感作した後、歯科治療中に再曝露しアレルギー症状が発生したと考えられる報告になります。今後も他の成分による反応含め掲載していきたいと思います。

接着剤による反応
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/4594

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