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高齢発症喘息における発症リスク因子とは

2023.05.15

投稿者
クミタス

喘息発症のリスク因子としては
・家族歴および遺伝的要因
・性差
小児の喘息は女児より男児に多く、成人の喘息有病率は女性の方が高い傾向
・アトピー素因
アトピー素因とは?
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/4544
・早産児、低出生体重児
・肥満
・気道過敏性
・アレルゲン曝露
・呼吸器感染症
・喫煙
・大気汚染(室外・室内)
・鼻炎
・食物(母乳か人工乳かなど)
などが今までに挙げられています。そして高齢発症喘息においては成人発症喘息とは異なる発症リスク因子があるか、を検討した報告も見られています。
 
一般市民(30-74歳)を対象として問診、呼吸機能、血液検査などを行い、5年間追跡し、喘息の新規発症に関わる因子を、高齢者(65歳以上)・非高齢者(65歳未満)に層別化して検討した結果、喘息罹患のない7,948例のうち158例(2.0%)が追跡期間中に喘息を発症し、喘息新規発症率は高齢者1.4%、非高齢者2.2%であった。
多変量解析で、高齢者における喘息新規発症の寄与因子は、ベースライン時の血中好酸球高値(300/µl 以上)および1秒率低値(70%未満)であり、非高齢者では、女性、胃食道逆流あり、ダニ感作ありであった(出典・参照:高齢者・非高齢者における喘息発症因子の差異:ながはま疫学研究 西健太 長崎忠雄 松本久子 小熊毅 寺田悟 野村奈都子 古郷摩利子 砂留広伸 村瀬公彦 川口喬久 田原康玄 松田文彦 佐藤晋 陳和夫 平井豊博 京都大学大学院医学研究科呼吸器内科学 同呼吸管理睡眠制御学 同附属ゲノム医学センター 近畿大学医学部呼吸器・アレルギー内科学)。
 
上記では高齢者は非高齢者とは異なる喘息発症のリスク因子を持つ可能性が示唆されていますが、他の報告も含め今後も掲載したいと思います。
 
喘息における抗原感作
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/3657
喘息発症とウイルス感染、IL-33
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/3652 
肥満と喘息
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/1913 
職業性喘息
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/4137 

出典・参照:アレルギー総合ガイドライン2022

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