Author クミタスさん
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2023.11.01
アガーの主要な原料の一つとなることも多いカラギーナンは、ゲル化剤、増粘剤、安定剤として食品中に使用されることがあり、摂食によりアレルギー症状が出現することがあります。
ゼリーやアイス摂食後に症状出現した場合~カラギーナンを含む食品
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/3315
今回は、複数の増粘多糖類に食物アレルギーの症状が出現したと考えられるケースについて掲載します。
20歳代女性。10歳代でキサンタンガム含有化粧品による接触性皮膚炎を発症し、10歳代後半から原因不明のアナフィラキシーを反復するようになった。食物摂取歴から甲殻類、増粘多糖類が原因として疑われたが、イムノキャップ法によるエビ、カニ、イカ、タコ特異的IgE抗体は陰性、数種類の増粘多糖類のプリックテストも陰性
であった。好塩基球活性化試験の結果カラギーナンが陽性であったが、他の増粘多糖類(キサンタンガム、グァーガム、寒天、キトサン、タマリンドシードガム)は陰性であった。
カラギーナンの含まれない食品でも症状が誘発されるため食物経口負荷試験をおこなったところ、キサンタンガムを比較的多量(1g)摂取すると症状が誘発され、他に甲殻類、軟体類、桃、アーモンド、ヘーゼルナッツの経口負荷試験が陽性であった。
増粘多糖類を食事から除去すると反復していたアナフィラキシーは起こらなくなった(出典・参照:多数の増粘多糖類に対する食物アレルギーの1例)
カラギーナンは紅藻類から抽出され、キサンタンガムは澱粉/糖類を栄養分として微生物(Xanthomonas campestris(キサントモナス キャンペストリス))が発酵する際に産生されますが、増粘多糖類の特徴、キサンタンガムによる反応などについても別途掲載したいと思います。
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