衣類が原因での接触皮膚炎においては、繊維そのものより加工剤、添加剤、仕上げ剤が原因となることが多く、特に、帯電防止剤、柔軟剤残留成分、樹脂仕上げ剤、染料、防縮加工剤などが主要な原因物質と考えられています。
26歳女性。吸湿発熱繊維肌着を着用し接触皮膚炎を発症した。パッチテストにて、吸湿発熱繊維肌着に陽性反応を示した。同時にパッチテストパネル®(S)(佐藤製薬)も貼付したが、全て陰性であった。原因を特定するため、独立行政法人製品評価技術基盤機構(以下,NITE)へ吸湿発熱繊維肌着の成分分析と各成分のパッチテスト製剤作成を依頼した。その製剤パッチテストにて帯電防止剤と推定される成分に陽性を示し、原因物質と特定した。確定的な成分名の同定には至らなかったが、洗濯により溶出する成分と考えられ、同様の製品は必ず洗濯後に着用するように指導し、その後皮膚炎の再燃再発はみられない(出典・参照:山東優 吸湿発熱繊維肌着による接触皮膚炎の1例)。
上記では帯電防止剤と推定される成分に陽性を示しています。
帯電防止剤としては、以下物質が挙げられ
・第四級アンモニウム塩(カチオン系)
・ポリエチレンオキシド系
・シリコーン系
シリコーン系は機能性インナー、スポーツウェアで頻出し、未洗濯時に曝露量が高く、初回着用で発症しやすい傾向も見られています。
予防策として、洗濯をしてからの着用により、帯電防止剤、柔軟剤残留成分、樹脂仕上げ剤、染料など繊維表面に付着している加工剤は、水で溶出、界面活性剤で剥離、洗濯時の摩擦で脱落することで低減し得るところでもあります。
また、他の物質による接触皮膚炎について掲載したいと思います。
衣類が原因での接触皮膚炎において
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/4560
ドライクリーニングによる影響
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/4365
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