アレルギー物質を含む食品における表示義務、推奨品目である計27品目において、それぞれの食品がどこまでの範囲を対象にしているか、判断がつきにくいものもあります。
そこで今回は、27品目の中でも確認しておきたい品目について、現行の食品表示における解釈をお送りします。

参照：食品表示基準について 別添 アレルゲン関係 

特定原材料「卵」にはうずらの卵、あひるの卵も

特定原材料の「卵」としては、鶏卵をまず思い浮かべるところですが、鶏卵だけでなく、うずらの卵、あひるの卵、そしてほかの食用鳥卵も、含まれる場合は、アレルゲン「卵」として表示対象になります。
また、液鶏卵、 鶏卵加工冷凍食品もですが、粉末鶏卵も卵が含まれるとして表示対象になります。

特定原材料「落花生」の範囲

落花生は、さやが付いた状態、茶色の薄皮が付いた状態、茶色の薄皮が無い状態とも、アレルギー表示における「落花生」の範囲になります。

「オレンジ」には温州みかん、夏みかんは含まれない

アレルギー表示における「オレンジ」の範囲は、ネーブルオレンジ、バレンシアオレンジ等のいわゆるオレンジ類を指し、温州みかん、夏みかん、はっさく、グレープフルーツ、レモンなどはオレンジの対象に含まれません。
また、マンダリンオレンジはミカン類に属し「オレンジ」の範囲に該当せず、現在のアレルギー表示の定義上では使用されていてもオレンジが使用されているとは表示されませんのでご留意ください。

「さけ」の定義

海で漁獲される「さけ」が対象になります。
そのため、サケ科のサケ属やサルモ属に属する、しろざけ、べにざけ、ぎんざけ、ますのすけ、さくらます、からふとます、 その他のさく河性（産卵期に海から川に入る）さけ・ます類が対象になりますが、陸封型（淡水で過ごす湖沼残留型）のニジマス、ヒメマス、イワナ、ヤマメ等は対象外になります。
ただし、陸封型のニジマスでも、海で養殖し漁獲する場合は、「さけ」として表示対象になります。

「やまいも」に該当するいもは・・・

日本標準商品分類において「やまいも」は「やまのいも」を指しており、「じねんじょ」、「ながいも」、「つくねいも」、「いちょういも」、「やまといも」も「やまいも」に含まれるとしています。
アレルギー表示における「やまいも」は、「ながいも」、「やまといも」、「じねんじょ」、「つくねいも」、「いちょういも」、も対象になります。