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食品除去児でのプレアルブミン値の状況

2025.01.02

投稿者
クミタス

特に成長期にある食物アレルギー児においては、除去食による低栄養の懸念があり、多品目の食品除去児でのカルニチン欠乏の例も見られています。
乳幼児期の栄養欠乏~多品目の除去から
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/3087 
プレアルブミン値は栄養状態を反映する半減期の短い蛋白質として有用とされていますが、今回は食品除去下の小児におけるプレアルブミン値の状況に関しての報告について掲載します。
 
2023年9月~2024年3月に当科受診し栄養指導を行った食物アレルギー患者を対象に、血液検査および問診票で栄養状態の評価を行った。プレアルブミン低値群(年齢別正常値未満)と、プレアルブミン正常群(年齢別正常値以上)に分け、除去食内容、身長、体重、他の検査値などの違いを検討した。
対象は21名、男児12名、年齢は中央値24か月(7-129 か月)、除去食物は単一10例、複数11例で、鶏卵12例、牛乳9例、小麦10例、魚3例、大豆1例などであった。プレアルブミン低値6名、プレアルブミン正常15名であり、プレアルブミン低値群の方が正常群より、牛乳の摂取制限、乳児期母乳栄養が多い傾向がみられた(p=0.050)。
プレアルブミン低値群と正常群では、身長、体重(SD表記)での差は認めなかった。他の検査値はプレアルブミン低値群の方がアルブミン、RPB(レチノール結合蛋白)が低く(p<0.05)、ビタミンB12は低い傾向(p=0.06)がみられた(出典・参照:松本千奈実,村上洋子,樋口公章,藤田喜子,麻生愛未,松山侑希,津田玲子,藤田直人 広島赤十字・原爆病院小児科,広島赤十字・原爆病院栄養課 食物アレルギーでプレアルブミン低値を示した児の検討)。

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