納豆のアレルゲンにおいては、今までにポリガンマグルタミン酸が挙げられていますが
納豆アレルギーについて～ポリガンマグルタミン酸
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/1481
そのほかにも、納豆菌がつくりだす酵素のナットウキナーゼ（納豆キナーゼ）もアレルゲンとなる可能性が示唆されています。

納豆アレルギー9例（ポリガンマグルタミン酸 陽性5人、陰性4人）に、納豆菌と納豆キナーゼを用いた免疫ブロットとELISAをおこない、可能な症例で皮膚プリックテストをおこなったところ、納豆菌の免疫ブロットではポリガンマグルタミン酸に陽性者5人中1人で、ポリガンマグルタミン酸に陰性者4人中4人でIgE抗体の結合が見られ、納豆キナーゼの免疫ブロットとELISAではポリガンマグルタミン酸に陰性者4人中4人でIgE抗体の結合が見られ、ポリガンマグルタミン酸に陽性者ではIgE抗体の結合が見られなかった。皮膚プリックテストは3人に実施しポリガンマグルタミン酸に陰性の2人は、納豆菌と納豆キナーゼの両方が陽性で、ポリガンマグルタミン酸に陽性の1人は納豆菌と納豆キナーゼの両方に陰性であった（出典・参照：納豆アレルギーにおけるポリガンマグルタミン酸以外の抗原についての検討）。

酵素はアレルゲンとなり症状を誘発することがあり、タンパク質分解酵素でアレルゲンとして現時点で登録があるものに以下などが挙げられますが、
・システインプロテアーゼ
ゴールドキウイ：Act c 1、グリーンキウイ：Act d 1、パパイヤ：Cari p 2、ブタクサ：Amb a 11 など
・セリンプロテアーゼ
マスクメロン：ククミシン Cuc m 1 など
新規アレルゲン、納豆アレルギーについて今後もアップデートしていきたいと思います。

酵素とアレルギー～職業性喘息
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/1689
タンパク質分解酵素システインプロテアーゼによる影響
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/2252