気道過敏性の亢進に影響する要因として、寒冷、寒暖差、気圧変化、煙、香料、辛味、ハウスダスト、薬剤(吸入麻酔薬の刺激、気管内チューブの刺激、麻酔薬の作用、薬によるアレルギーなど)、昆虫、食物、運動などが挙げられますが、気道が刺激を受けることにより気管支が発作的に狭くなる気管支攣縮(れん縮)を生じることがあり、気管支攣縮、粘液栓の形成、気管壁の器質的変化などにより気道閉塞が起こるとも考えられています。
今回は、炭酸飲料の摂取後に気管支攣縮を生じた例を掲載したいと思います。
9歳男児。4歳時に気管支喘息を指摘されたが、7歳以降は喘鳴なく長期管理薬は使用なかった。また鶏卵にアレルギーがあったが、加熱卵1個分や低加熱料理も摂取できたため、6歳時に鶏卵解除となっていた。9歳時にコンビニエンスストアのチキンとAサイダーを摂取して1 時間後より連続性咳嗽、呼吸苦出現したため、救急搬送された。来院時喘鳴聴取し、β刺激薬吸入で改善した。現在の摂取状況からチキン摂取は誘因としては否定的と考えられ、Aサイダー500mlの経口負荷試験を行ったところ、20分で喘鳴が出現し、呼吸機能検査で最大呼気流量(PEF)、1秒量(FEV1)低下を認めた。呼吸器以外の症状は認めず、Aサイダーにより気道攣縮を生じたと考えられた。Aサイダー以外の炭酸飲料摂取は問題なかった(出典・参照:辻百衣璃 牟田龍史 松本翼 手塚純一郎 福岡市立こども病院 炭酸飲料により気管支攣縮を生じた一例)
炭酸飲料に含まれる炭酸は咽頭粘膜に刺激を与え、胃食道逆流症の増悪因子の1つとも考えられていますが、炭酸飲料の摂取量が多いと喘息の有症率が高い、炭酸飲料中の保存料が喘息症状の悪化や誘発に関連しているなど、炭酸飲料摂取と喘息の関連可能性に関する報告も示唆されています。
気管支攣縮、喘息と関連する因子について今後も掲載していきたいと思います。
寒冷蕁麻疹について②
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/4415
香料による頭痛、気道過敏性の亢進
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/3841
タイナイ おこめ食パン
252kcal/100g
10025
ミュウツー
スライスして、ラップに小…