グラノーラ、シリアルなどで使用されているオーツ麦による食物アレルギーのケースについては以下にて掲載しておりますが
オーツ麦によるアレルギー
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/1630　
今回は、オーツミルクによるアナフィラキシーのケースについて掲載したいと思います。
 
24歳女性。初めてオーツミルクラテを摂取した10分後に眼と喉の掻痒感、鼻汁、鼻閉、全身性の蕁麻疹、まぶた・唇の浮腫を呈し、呼吸困難、意識レベル低下となり、アドレナリンの筋肉注射を受けた。総IgE79IU/L、オート麦特異的IgE 2.76UA/mL、プリックテストはオーツミルクが陽性で、オーツミルクの摂取によるアナフィラキシーと診断された（出典・参照：平口雪子 山田早紀 金宗洙 寺面浩武　清益功浩 オーツミルクの初回摂取によるアナフィラキシーの一例）。
 上記の患者さんはオートミールの粉末からクッキー等を作るアルバイトに従事しており、経気道、経皮的にオーツ麦への感作を生じた可能性が考えられており、オーツミルクとオートミール抽出物に対しウエスタンブロットを実施したところ、オーツミルクとオートミールのPBS、アルカリ抽出分画において患者さんに特異的な複数のバンドを認めた、との報告も併せてなされています。
オーツミルクによるアレルギーにおいては、海外での報告で口腔咽頭そう痒症、皮膚の痒み、紅斑、発声障害、呼吸困難などの症状出現例なども報告されています。アレルゲンの特徴などまた追記したいと思います。